2014年12月31日水曜日

How to drink A・MA・ZA・KE

年末大掃除の合間には、甘酒がよく合う〜♪
・・・と、ワタシは思う。

  1. 生姜を入れる? →ホット♡になる
  2. 牛乳を入れる? →まろやかになる
  3. シナモンを入れる? →だんだんチャイっぽくなる
  4. 赤玉ワインを入れる? →大正ロマンになる♪

朝ドラ「マッサン」気分を引きずる訳ではありませんが、4が結構お気に入り。
赤玉の代わりにバニュルスやポートワインで♪

2014年12月25日木曜日

恒例 フルーツケーキ




毎年恒例 フルーツから作るフルーツケーキ。
毎年恒例 切れ端いただくクリスマスの昼下がりティータイム。

春〜夏の甘夏みかんピール(広島・萩)、夏のアプリコット(長野)、秋の無花果(尾道)、冬のりんご(高野・青森)、ぜーんぶ国産で・・・と行きたかったけど、レーズンとカレンズ、プルーン、チェリーはアメリカ産。アメリカ産達は処理してそれぞれブランデーやラム、シェリーに1年漬け込みます。
焼上げてから最低10日間寝かせて熟成させます。フルーツの味が馴染んで調和のある美味しさに)))。
12月、料理教室の皆さんに一切れずつ召し上がっていただき、恩人に少しずつお分けしています。
フルーツがいっぱいなので、カットには気合いが入ります。
それでもポロッと崩れたり、びみょ〜に厚さが狂ったり・・・
そんなスライスと両端が、ワタシの取り分です。

濃いめの紅茶を入れて、25日、"行き遅れ"になる前に頂きます(笑)♪

目新しいものを生み出すのも楽しいですが、毎年決まったものを作り続けるのもなかなかオツです。



2014年12月16日火曜日

2014 FINな忘年会

薬膳的  飲食の愉しみ
前菜的  お漬け物の愉しみ
和食的  中華の愉しみ
and
ダジャレ的  フカヒレの愉しみ


2014年もFinale ということで、fin=フカヒレで忘年会をすることに。
「フカまりますね♪」とNさん。皆してダジャレを言いたくなる年頃なのでした(笑)。








2014年11月2日日曜日

みつばちから恵のキャンディ


ここ数年、おいしいハチミツ探しを続けています。
いえ、「おいしい」というより、より「からだによい」ものを。

どんなハチミツが体によいのでしょう??

ミツバチには、西洋ミツバチというのと、日本ミツバチがいるらしいぞ。
日本みつばちのハチミツは、高いらしいぞ。(確かに高かった・・!)
ハチミツには、ミネラルビタミンだけでなく、酵素と酵母がいるらしいぞ。
花の種類によっては薬級のものもあるらしいぞ。

あっちの蜂蜜、こっちの蜂蜜、アノ花の蜜、この花の蜜・・・)))

いろいろ着眼点はあるものの、一応の着地が出来た気がする今日この頃。
とある愛媛の日本蜜蜂の蜜。少し水分が多くて油断すると酵素がアクティブになってしまうけれど、生きてる蜜という感じのこの蜜、朝のトーストに、ホットケーキに・・・大活躍しています。

日本蜜蜂は、群れる習性が弱い(?)とかで、散ってしまうことも多いとか。
だから「巣箱を持ってある特定の花の咲く場所に出かけていって連れて帰る」というのが難しいらしく、蜜も「百花(=複数の花のブレンド)」になる訳なんだそうです。

蜂蜜探訪をしている内に、料理研究家・冬木れいさんから、故郷栃木 Bee'sLaboの美味しい生ハチミツをご紹介いただきました。
こちらは西洋ミツバチの蜜ですが、馴染みのある風味の「とち」と「あかしあ」、「みかん」の蜜を・・・。
生にこだわる訳は、先の酵素と酵母に関係あります。
「からだによい」とは、蜂蜜本来がもつビタミン、ミネラルはもちろん、酵素やアミノ酸といった成分が損なわれていない蜂蜜であること=非加熱であること→「生はちみつ」というところに着地する訳でアリマス。
美味しく頂いているうちに、今度は「美味しいキャンディが出来た♪」とのことで、いただいたのが、この3種。

蜂蜜キャンディ①、②、③。

 ① 生はちみつを閉じ込めた蜂蜜キャンディ

 ② プロポリスキャンディ

 ③ 高アミノ酸のロイヤルゼリーとクイーンラーヴァ入りのロイヤルラーヴァキャンディ

クイーンラーヴァって、蜂の子の中でも女王バチになるべく生涯ロイヤルゼリーだけをエサに育てられるクイーンの卵・・もとい、幼虫!
そんな貴重なものを採取して食べちゃっていいのか・・・と、ちょっと躊躇してしまいますが、お口に入れると、う〜ん・・・優しくて滋味)))。「大切に食べよう♪」と、前向きに受け入れてしまう美味しさです。
大体、ミツバチがハチの一生で採取する蜜の量はスプーン1杯といいますから、人間というのは弱い肉体のくせにピラミッドのてっぺんに居座るなんとも由々しき生き物ですねえ)))。
ちょっと身を小さくして、でもやっぱり手が出てしまうロイヤルラーヴァキャンディです。

2014年10月27日月曜日

ニューワールドのオリーブオイル



品種の違いによって味わいが違うというのは、ワインに限ったことではありません。
オリーブオイルの違いは、品種の違いに依るところが多いにもかかわらず、複数の品種のブレンドが多いせいもあってか、ほとんど品種のことは語られていませんねえ。)))
オリーブの品種はざっと50種を越えるそうで、「スパイシー」「フルーティー」「グリーン」「アーモンド」「スウィート」「ビター」等々、味わいもバラエティー豊かな言葉で表現されていて、「オリーブオイルソムリエ」というのがいらっしゃるのもごもっとも!な世界のようなのであります。
産地も・・・ギリシャ、イタリア、スペインを筆頭に地中海沿岸に留まらず、なんとオーストラリア産も(!)。まさにニューワールド。

写真は、先日ゲットしたオーストラリア産オヒブランカ種のオリーブオイルです。(輸入元は呉市音戸に拠点を置く、山本倶楽部(株)お〜♪ )
ホヒブランカは、スペインの品種。試食(飲)してみると「グリーン」のニュアンスが最初に来て、その後「スパイシー」な印象を残す味わい。
これは美味しいサラダが頂けそう・・・♪
愛用の「グリーンアップルの香り」ボーノのオリーブオイルと並んで、我が家のキッチンにエントリーです。

2014年10月16日木曜日

滋味・佛跳牆

(ファッチューチョン[広東語読み]/フォーティーティャオ[北京語読み])






僧侶もガマンしきれず塀を越えて食べに来ちゃうスープ。
少林寺の修行僧を指すらしい(?)のですが、ハードな武術訓練ですもん。お腹すいちゃってますよね)))。精進料理ではとても・・・。
そんな中、何時間もスープの香りが漂ってきたら・・・「え〜い、いっちゃえ!」と、ブルース・リーかジャッキー・チェーンの如くジャンプ(跳)して塀や壁(牆)を越えて食べにいってしまうんでしょうか(笑)。修行中という心の壁も越えて・・・。

そんなお名前のスープですが、和食に組み込んでも違和感がないくらい穏やかで深い味わいのスープ。古典料理には、薬膳の真髄があると実感する一品です。

乾貨いっぱい・・・!太陽のエネルギーもいっぱい!そして、長時間の調理には、料理人さんの「気」もいっぱい込められています。

手間暇と時間の美味しさって、滋味に繋がるなぁ)))。(於・神田雲林)

2014年10月15日水曜日

「富貴鶏」

「富貴鶏(ふうきどり)」(別名:叫化鶏/こじき鶏)


先日、久〜しぶりに「こじき鶏」をいただく機会に恵まれました。

「乞食鶏」とは、お腹に野菜や御飯を詰めた鶏を、蓮の葉でくるんで粘土や小麦粉の生地で覆いオーブンで3−4時間・・・蒸し焼きにするお料理。時間が作る美味しさを味わう一品です。
このお料理の由来は、明代〜清代初期の江蘇省常熟県虞山の麓辺りが舞台なのだとか。

- - - - - - - -調理道具も持っていない貧乏な男二人がいて、ひとりは近所で鶏を盗み、もうひとりは野菜や米を盗み出し、料理して食べようということに。
付近には西湖の蓮の花がいっぱい咲いている場所でした。そこでふたりは、大きな蓮の葉をちぎりその葉で鶏を包みました。鶏のお腹にはお米や野菜を詰めて、湖畔の泥の中に埋め、その上でたき火をしたのだそうです。
そうしていると、ドロボウ(男ふたり)を探しに役人がやって来て、たき火に当たりましたが、まさかたき火の下に「盗品」が埋まっているとは気付きません。役人が去り、二人がやっと泥の中から鶏を掘り出せたのは半日後。二人は、たき火の熱でかちかちに固まった粘土の固まりをもって林の中に行き、石で粘土を割りました。中の鶏は、蓮の葉の香りが移り、柔らかく蒸し上がっていたのでした。
その素晴らしい芳香が、先の役人にも届いてしまい、二人は見つかってしまうのですが、役人は、ふたりから鶏料理を横取りして食べ、その美味しさに驚き、ふたりに大金を払って作り方を聞き出しました。
役人は、この料理を宮廷で紹介し、大変な評判になり大出世。貧乏だった男達ふたりは、お金持ちになったので、後に「富貴鶏」ともよばれるようになりました- - - - - -とさ。

蓮の花が咲いているのは夏の時期。追っ手の役人がたき火に当たるくだりなど、この物語には季節の矛盾がありますが、当時の役人の有り様など、なるほど分かる気がして、面白い逸話です。
ともあれ、この鶏の蒸し焼き料理の手法は、蘇州から杭州、広東、四川へと広がっているよう。今では中国で、おめでたい祝いの席には欠かせない料理のひとつになっているのだとか。
ちなみに、皇太子と雅子妃の婚約の時にも、このお料理が出されました。

さて、時を経て随分と進化して一層美味しくなっているであろうこの乞食鶏、今回は、神田雲林の成毛シェフによるもの。覆いには、本格的に粘土をつかってあります。

一物全体食の賜ですわ。))))ボ・ナ・ペ・ティ。


デーン!

トンカチで粘土をかち割ります。

更に香りづけするため、葉っぱに点火

取り分けられた、こじき鶏。
ぎゃお! 私のお皿には、鶏のお頭が・・・!!





2014年9月30日火曜日

桂花醤 2014

金木犀開花! 今年は例年より2週間ぐらい早い気がしますが、八分咲きのタイミングを逃さずなんとか桂花醤を作ることが出来ました(理想は開き始めだけど・・)。
10月の料理教室では、早速桂花醤の香りを含む桂花馬蹄糕ーーーシャリシャリ食感の黒クワイを使う蒸し菓子ーーーを作ります♪ 


八分・・いいや、九分咲きだったかしらん・・・!?

この量が限界です。お花を摘む以上に大変なのが、その後の「お掃除」ーゴミや花のガクを取り除く作業。

キレイに仕上がると、やっぱり嬉しい・・・! 黄金ソースです♪
桂花:性味/帰経: 温・辛・甘/ 心・脾・肝・胃
         温裏・理気類  温中散寒、理気止痛、化痰止咳、方向除臭
         お腹を温め、気巡りをよくする働きがあります。

2014年9月21日日曜日

タルトタタン

素朴なものには、作る人とそれを好む人の嗜好が集約されている。
私は常々そう思っている。それが洋菓子となると、殊更に。

カスタードプリン、アップルパイ、シュークリームにフルーツケーキ。
これらが自分好みに仕上がっていたら、無条件降伏で、そのケーキ屋さんのファンになりマス。

アップルパイは、どんな種類のリンゴを使うか、どんな食感に仕上げるか、甘さ加減、焼き色加減等々・・・作り手の趣向がでるのです。

そう、リンゴのお菓子は深〜〜〜いのであります。

リンゴのお菓子といえば、タルトタタン。
アップルタルトから派生した(失敗から生まれた)お菓子らしいですが、強烈な郷土菓子の域かといえば、生まれたのは19世紀末と歴史はそんなに古くない。ロワールのプチホテル「タタン」を経営していた姉妹の失敗から生まれたというのがそのルーツとか。
その話の信憑性はさておき、フランス人はとにかくタルトタタンが大好きなんだそう。タルトタタン協会まであるんだとか。そんなタルトタタンを作っているお店は、フランス滞在経験がある方が多いと踏んでいます。特別な思い入れでも無い限り、何時間も掛けて鍋またはオーブンで煮詰めるあの手間暇をものともしない情熱は生まれないから。

製作工程がもうこれはお菓子ではなく煮物の域!ということなのか、すごいタルトタタンというのは、何故かケーキ屋ではなく、レストランで出会うことが多いです。

忘れられないのは、高田馬場のL'AMITE(ラミティエ)のタルトタタン。
一口食べて、思わず「リンゴの羊羹だ!!」・・・と、発してしまった。


このタルトタタンに出会って以来、私のタルトタタン水準は大幅にUPし、その後、なかなか呻るものに出会えないでいます。

ならば自分で・・!と、年に一度は、がっつりリンゴを買い込んで「リンゴの羊羹・・・リンゴの羊羹・・・」と呪文を唱えながら試みたりもするのですが、これがまた一筋縄ではいかない。


風の温度を頬が感じ、新モノのリンゴを見かけるようになった今日この頃。
ある番組で、フランスのタルトタタン協会から勲章をもらったという大正生まれのお婆ちゃんのタルトタタンが紹介されました。
京都在住の松永ユリさん(94歳)。今はユリお婆ちゃんの指導で、孫娘の若林麻耶さんがかつてのフランス料理屋を引き継ぎカフェでこのタタンを作っているそうです。

松永ユリお婆ちゃん曰く「干し柿のような食感」を求めて・・・(!)。

おぉぉぉ・・・これは・・・これは・・・きっと・・・!!!


そして、ついにゲットしてきました!!!




「プレーンヨーグルトを掛けて、お召し上がり下さい。」

そう言われたけれど、リンゴとバターのコクだけで味わってみるために、その食べ方には小さく逆らってしまった。(ゴメンナサイ)

干し柿の食感・・・足らしめてありました(!)。

随分久しぶりの、呻る美味しさでした。
またしてもタルトタタンの水準がUPしてしまった・・・。

あ〜〜〜〜〜〜・・・タンタン、永遠のタルトタタン。









島原の揚屋・角屋(於・丹波/京都)

京都・丹波口に江戸中期に公許の花街だった「島原」。
江戸時代の餐宴・もてなしの文化の場、揚屋の角屋、置屋の輪違屋が、期間限定で公開されていると聞き、行ってみました。

1Fの表座敷。


1F大座敷松の間の襖絵のひとつ、悠美な双鳳凰の絵。

揚屋とは、置屋から太夫や芸妓を呼んで歌舞音曲の遊宴を行ったところ、今で言うところの料亭。広い台所を備えているところが特徴なんだとか。
秀吉の時代に公認の花街が開設されて、丹波口に移転したのは1641年。(この時の移転騒動が当時の「島原の乱」(1637)」に似ているというところから「島原」とよばれるようになったらしい。)

建物内には、襖が緞子張りの緞子の間、豪華な襖絵があったり、自然光が反射するよう貝の象嵌が施された青貝の間、天井や障子などを桧垣組にした桧垣の間、ここかしこに扇のデザインを施した扇の間等々、特徴的趣向を凝らした宴会場が多数。(残念ながら2Fのお座敷は写真撮影禁止で写真がありません・涙)当時の職人技の粋が、そこかしこにみられます。

久坂玄瑞、西郷隆盛、坂本龍馬等々、幕末の獅子たちも密会を重ねた場所でもあるらしいけど、こんな豪華な「密会」やってたのか・・・(苦笑)。新撰組の出入りも多かった様子。ともあれ、いろんなエピソードが塗り込められている建物ですね。



さて、大料亭の台所。
「舞台裏」も黄色をあしらい華やかです(!)。写真左上や奥の間にある照明は「八方」とよばれるもので、広域を照らすことができるように考えられているもの。

竃、竃、竃・・・・・。


竃、竃、竃・・・・!!

竃の後ろが広い配膳室になっています。 天井高〜い。

竃の対面には水場。天窓から光が入ります。

ピーク時は、この竃からぽっぽっぽっぽ、湯気が上がって大きなしゃもじでかき混ぜたりなんかしていたのでしょうか。))なかなか豪快です。お膳も沢山積まれていたことでしょう。

台所の裏手。赤壁が何とも華やかで贅沢です。
もう1カ所、冷蔵庫を兼ねた大きな井戸がありました。地下鉄が出来てから、水源からのルートが断たれ、今はもう水が溜まらなくなったそうです。

             * * * * *

さて、揚屋に派遣される太夫や芸妓の置屋さん「輪違屋」も公開ということでしたので、いってみました。



箱庭には陰陽石。花街らしい・・・。

京都中心部からは徒歩だと1時間半の距離。この立地から、徐々に衰退し、花街の栄華は非公認の祇園界隈へと移行していったそうですが、島原太夫や芸妓の技量、教養の高さが忍ばれる歌や書、財界人との交流の形跡も・・・・。

折があれば、丹波まで足を伸ばしてみてください。

2014年9月16日火曜日

10−11月の健美膳

「肌美人御膳」〜内から外からお肌を乾燥と老化から守る秋の美肌膳。

 サブテーマ:「油と脂」
         即席葱油づくり

   【内容
   ・豆腐の中華風和え物 即席葱油風味
   ・揚げ玉子の濃厚コラーゲン餡かけ
   ・花巻
   ・桂花馬蹄糕 クワイ蒸餅 
   ・鉄観音茶または普洱茶

    ★オリジナル紫雲膏を作ろう♪ 料理教室後30分程度(+1,000yen)
     作りたての軟膏1ビンお持ち帰りアリ。



エッセンシャル食材:馬蹄粉(クワイ粉)、クワイ、桂花(金木犀)、豚足、紫根、当帰


2014年10月5日(日), 6日(月)満席*,  23日(木)満席*,  11月2日(日)



2014年9月9日火曜日

中秋の名月と月餅

東の空に、月が出た。


食卓にも 月が出た。


 中秋の名月は英語で「The harvest moon」収獲の月。
日本では、ススキなど活けて、穀物の収穫に感謝し、米の粉で作る団子をお供えする中秋の名月。
秋の収獲はお芋も。別名「芋名月」とも言われ、里芋や薩摩芋をお供えするのだそうです。さすれば、お月見をするその土地土地の収穫物をお供えすればいいのかな。

今なら葡萄、梨、無花果も・・・!?? なんでも葡萄などの蔓モノは、月と人の繋がりが強くなるとして、縁起もいいお供えものなのだとか。

さて、所変わって中国文化圏では、中秋の名月といえば月餅です!!

小豆餡なら「豆名月」といったところでしょうか。
蓮の実餡も美味しいですし、棗餡、椰子餡・・・いろいろ。
南瓜の種、胡麻、干し葡萄、ピーナッツ、松の実、胡桃、等々、色んな木の実を使った五仁の月餅は、私の大好物ですが、お店によって具がピーナッツに偏っていたり、いろいろ・・・当たり外れも多い種類かもしれない。)))
とあるプロ向け料理本のレシピには、橄欖(かんらん)の仁(種)=オリーブの種の仁や緑鮮やかなピスタチオ、オレンジピール、アーモンドなどもリストアップされていて、これなんか是非食べてみたい五仁月餅です。毎年自分で作って見ようと、道具や具材を揃えて意気込むのですが、中秋節には間に合わず(涙)。

写真の鹹蛋(アヒル卵の塩漬け)入り月餅は、広東式の月餅。カットしたとき、夜空の月のごとくまん丸く上手く真ん中に納まってくれていたら、なんかいいことありそうな気がしてきます。

美味しい鳳凰単ソウを淹れていただきます。

2014年9月1日月曜日

無花果


毎年尾道から無花果が届きます。
「無花果」。花が無い果物だなんて名前に哀愁を感じるのは、秋の風を感じる頃だからでしょうか。でもこれ、実際には実が花なのだそうで、私達が果実と呼んでいる壺形の実の中にある小さなつぶつぶ一つ一つが花で、実と呼んでいる部分は花托にあたるのだとか。

この独特の植生や風貌に、何か古代の匂いをかぎ取り、ちょっとルーツを調べてみたら、聖書(アダムとイブが裸を隠すために使った葉が無花果でした)よりも遙か昔のヨルダン渓谷にある1万1400年前の遺跡から野生種でない無花果の実が発掘され「小麦の栽培よりも古く、人類最古の栽培植物ではないか」といわれているようであります。

日本での歴史は意外に浅く、江戸初期に、中国を経て伝わったそう。
その時の品種が「蓬莱柿(ほうらいし)」。
広島〜瀬戸内は、この品種が多いようです。

その他、フランス原産の黒っぽい「ビオレ・ソリエス」とか、トルコのドライフルーツにもなっている白っぽい果皮の「スミルナ」という品種。イタリアに「カドタ」と呼ばれる似たような品種の白いちじくもあります。
「ビオレ・・」は、最近尾道でも作られていて、ちょっと時期が遅く9月下旬から10月上旬。ガーネット色の赤がちょっとおフランスして気取ってみえる(笑)。

手を広げたような大きな葉っぱ、低く横に伸びる枝・・・古代からの姿に思いを馳せると、無花果って、う〜〜ん、なんだかちょっと神秘的♪

2014年8月27日水曜日

『巡り合わせのお弁当』

監督・脚本:Ritesh Batra リテーシュ・バトラ
主演:イルファーン・カーン(サージャン)
   ニムラト・カウル(イラ)
   ナワーズッディーン・シッディーキー(シャイク)


ダッパーワーラー=お弁当配達人。
インドの最大都市、ムンバイには、家庭の台所から出来たてのお弁当を集荷してオフィスに届けるという配達サービスがあるらしい。

毎日20万個ものお弁当が、ダッパーワーラーを介してオフィスと家を往き来する。
自転車で・・電車で・・・何人もの配達人(従事する人は文盲も多いとか)をリレーして渡されるにもかかわらず、誤配送の確立は「600万分の1」(ハーバード大学調べ)。
この極めてアナログな世界に、IT級の誤差の無さ(!)。
こう聞けば、まずはダッパーワーラーのシステムが気になるところ。


でも、この映画は、配達員の話ではなく、600万分の1の確立で誤送されたお弁当を作る主婦と食べる男性の数奇なご縁のお話。
お弁当を作る主婦とムンバイのサラリーマンライフのルーティーンが並行して描かれ、その坦々とした日常の中で変化する人の心がさり気ないやりとりの中で浮き上がってくるのです。その構築ぶりったら、まるでヨーロッパ映画。
そして、終わり方も・・・・日本人なら「もうちょっと突っ込んで描いて終わって!」と言いたくなるほど、先をコチラの想像に託された形で終わるのであります。

それはさておき、私の着眼は、なんといってもインドの「お弁当」。
あの4段重ねの立派なお弁当には日々どんなおかずが入るのか??

チャパティ2枚、バスマティライス、日替わりカレーにサブジなどの総菜。
私達みたく、お弁当箱から直接食べるんじゃないんですね。
トレーに移してから、混ぜ混ぜして食べる。これは手を使うせいでもあるかもしれないけれど、4段のお弁当、客観的に見て、結構な量です。
そうかと思えば、バナナ2本で昼食を済ませる人もいたりして・・・。
食事風景を見ると、それだけで、そこの社会が凝縮して見えます。

インドの主婦は、毎朝小麦粉を捏ね、1枚1枚、チャパティを焼く。
チャパティが焼けないとお嫁に行けないんだそうです。
「パン食は楽ちん」と思っていたけれど、インドのパンは、作り置きのできないチャパティ。それだけに、パンだけでも凄く美味しいんだそうですよ。

インドを旅行したら、スパイスも魅力だけれど、このチャパティを焼く為の鉄鍋チャパティパンを是非買って帰りたいもの。


ダッパーワーラーのシステム、こちらに詳しく解説してあります。
  ↓
http://dailynewsagency.com/2011/05/28/dabbawallah/


イギリス領の頃から100年以上の蓄積されたノウハウ・・・+それを可能にした社会背景。
この解説の最後にこうあります。

(前略)「働くこと」や「自分と周りの関係」について、私たちとは根本的なところから違っているようです。
「自分が属する社会で、自分はなぜ生きているのか、生かされているのか」最近ニュースや新聞でよく聞くセリフですが、そういうものすごく根本的なところを彼らはなんらかの方法で理解できているのだと思います。(後略)」

インドの神秘、触れてみたい気がします。


      同じくインド映画『スタンリーのお弁当箱』より

2014年8月14日木曜日

夏のつまみ食い

これだって夏の薬膳・・・かな。

トルティーヤチップス&ラッキョ入りサルサソース
トルティーヤの材料は、トウモロコシ粉のみ。ラテン系十割蕎麦なのです(!)

夕食の一品に変身

ゴーヤのインディアンピクルス

これが美味しく感じたら・・・夏熱にあたっています。

2014年8月12日火曜日

9月の健美膳

   晩夏の野菜膳

 ・晩夏の滋味スープ
 ・名残野菜と豚肉のマスタードソース和え(香港スタイル)
 ・ごはん
 ・銀耳とフルーツのデザート
 ・重陽の皇菊茶
 (・中秋月餅:試食)

 今月のエッセンシャル食材:木耳、銀耳・菊・蜂蜜(※木耳は国産を使用します。)


 日時:2014年 9月1日(月)*満員,  
            7日(日),  13日(土)*満員,  14日(日)

2014年8月10日日曜日

トマティロ 


ほおずきのような、トマトのような・・・。
味もやっぱりそんな感じ。

トマティロ。

ラテンアメリカ原産の野菜。
サルサソースにしてみよう♪

2014年8月9日土曜日

木耳( キクラゲ)/ Jew's ears


壁に耳あり(!?)、キッチンにも耳あり。国産生木耳。

コリコリ、むにゅむにゅ。 
植物性ニカワ質
お肉の後はキノコで腸と血管のおそうじです。
貧血に、便秘に、高血圧、心臓病に、アンチエイジングに・・・♪

英語名は「ユダの耳」(!)。
ユダが首を吊った木からこのキノコが生えたという言い伝えに基づく名称らしいです。ユダが首を吊ったのは、花蘇芳の木らしいですが、コレは何の木に植菌しているのか、今度聞いてみたいと思います。

2014年7月31日木曜日

涼・亀ゼリー





華南の薬草ゼリー「亀苓膏」(通称亀ゼリー)。
体のほてりや熱、湿をとり、内臓の働きを助ける生薬が調合されたデザートです。

亀は入っているのか!?

躊躇するヒトは、ココが気になるみたいです(笑)。

配合にはいろいろあるようですが、香港の老舗薬局「余仁生」の亀苓膏をみてみますと・・・

内容:茯苓・白蛇花・地黄・金銀花・苦参・芍薬・亀板・蒲公英・防風・黄芩・蒼耳子・防風・白鮮皮・地骨皮・荊芥・甘草・涼粉

・・・暑さと湿度、解毒、抗菌に消化器保護とがしっかり考慮された配合♪

「亀板」=亀のお腹側の殻が入っております。亀の肉じゃなくてちょっとホッとなさったかしらん??

私の体感では世界一蒸し暑い街(!!)香港.....の夏対策。

夏バテ防止にそろそろお世話になりたい・・・!

あ、シロップは、酵素が生きてる生ハチミツを♪

2014年7月2日水曜日

7月の健美膳


スリランカカリーに挑む!!

南国のカリーは風味がちがいます!!

カレーリーフとパンダナスリーフのチカラを存分に感じてみましょう♪

玉葱を、刻んで炒めて、あれこれ煮込んで・・・
カレーは、けっこう手の掛かる料理・・・たり得る。
カレー文化圏の人達はこれを毎日のようにやっているのでしょうか!??

そんな訳ないでしょ。
コレをスタートに、シンプルながら美味しくてヘルシーで理にかなったカレーを追究すると・・・スリランカカリーに行き着く♪
スリランカカリーなら、朝からカリーも可能です。決して薦めてるわけじゃないですけどね(笑)。

    ● カレーはヘルシーなのか?
    ● (ルーを使わなくても)簡単に作れるのか?
    ● スパイスとは何なのか??
 
第一弾はこれにお応えし・・・・

    ● カレーの地方色とは?
    ● カレー粉とは?

・・・に思いを馳せる展開で、カリー道場を展開致します。


内容
ひよこ豆のサブジ風
大根のカリー
ジャガイモのカリー"アラ・ホディ(Aa Hodhi)"
基本のチキンカリー
レンズ豆のライス
ターメリックライス
ハーブ入りパイナップルのソルベ
スリランカン・アーユルヴェーダのお茶

2014年6月22日日曜日

今年の煮梅


毎年6月、ちょっと気合いを入れて作るのが煮梅。
 青梅に、優しくチクチク針を刺し、水にさらして一昼夜。
"温泉梅"になっていただき、シロップに・・・・。
いい感じに酸が抜けて甘味が滲みること三昼夜。

手塩に掛けたわが子可愛さの贔屓目か、こりゃ美味しい♪



2014年6月21日土曜日

半島の台所 2014 ~ kitchen of Peninsula


なんだかいいな、とってもいいな、この写真。
竃のある風景が見えてくる気がします。



http://hanto.jp

この国は「ほうしょく」か。
半島に高級なレストランはない。
ないというのは、少し不正確かも知れない。ある必要がないのだ。
コンパクトな空間の中に山があり、海があり、そして里がある。
魚が捕れ、肉が調達でき、米も野菜も収穫できる。
海の恵みで塩を作り、山の恵みを利用して器や箸を作ることが出来る。
多種多様な食を生み出す半島は、その厳しい地理的条件ゆえに、
グローバリズムの波を受けることなく、
手間暇惜しまない豊かな食の営みが今も息づいている。
半島のどこを歩いても、独自性のある美味に巡り会えるのはそれゆえだ。
素晴らしい素材は、有名なシェフの技を必要としない。
素材の良さと、その風土に蓄えられた知恵や技が、
半島の人々を自ずと凄腕の料理人に変えてしまう。
半島の台所は、今日も賑やかだ。都市の台所は、どうだろう。
飽食の時代から、豊食の時代へ。
半島の台所からは、今日も美味しい湯気が立ち上っている。

(この製作・デザイン、広島出身の大黒大悟さんです。)


2014年6月14日土曜日

今年の梅仕事 +α



右奥から時計まわりに、味噌漬け、生姜甘酢漬け、豆マリネ、カリカリ梅、ムッスィーヤ、酸梅湯、茶梅用下漬2、黒糖ラム漬け、茶梅用下漬1。
あと冷蔵庫に煮梅。
クエン酸は体によい!・・・ですが、こうやって作ってみると、お砂糖の量もなかなかのものです。

江戸時代(幕末)、日本人の砂糖消費量は年間1キロ程度だったとか。
現在18キロ/年を上回る。
自然界の有り様を考えれば、真っ当な量ではないですが・・・いやはや。)))
その分、大切に有り難く頂かなくてはいけませんねえ。

2014年6月4日水曜日

薬膳的 梅の楽しみ at NHK Culture

梅は中国や日本の生活文化には欠かせない食薬のひとつ。

うめ→烏梅(ウ~・メイ【中国語読み】)は、日本に最初に伝わった梅。
「烏梅(ウ・メイ/うばい」を切り口に、日本と中国のいろんな梅使いを紐解いて行こうというのが、今回の趣向です。

華南の梅ドリンクや茶梅、九州版の梅ジャム、煮梅、カリカリ梅等々、梅のバリエーションもいろいろご紹介します。


2014年5月15日木曜日

けせん V.S. シナモン


鹿児島から「けせんの葉」が届きました。
けせんは肉桂、肉桂はシナモン・・・と思われていますが、実はびみょ〜に、いや、結構違います。
シナモンの木:於・スリランカ

ちょっと見えづらいかもしれませんが、シナモンは、葉っぱが丸っこく、香りも少し違います。シナモンと桂皮の香りが違うのは、土壌が違うせいでは??と、思っていましたが、スリランカでシナモンの木をみたとき、これは品種が違うな〜)))ということが実感できました。(茶樹のアッサム種と中国種もこんなかんじなのかな〜)
鹿児島では昔は梅の木とけせんの木は家の敷地内によく植えられていたそうで、伯母達はおやつにケセンの根っこをしゃぶった(かじった?)という話を懐かしそうにしていました。

このケセンの葉で艾の団子を挟むと「けせん団子」。

ちなみに、丸い山帰来の葉っぱで包む「かしわ餅」は、鹿児島では「かからん団子」。
なんでも、「かからん」というのは「触らないの」という意味とか。トゲがある植物ですから「危ないよ」みたいな呼ばれ方からきているらしいです。

お団子もつくりたいけど、ほほほ、まずはハーブティーにして頂きましょう♪
「けせん茶」いただきます♪

cf. 「柏餅」は本来かしわの葉を使いますが、四国や近畿圏以西では、
  柏の木が自生していないので、山帰来の葉が代用されています。

山帰来(さんきらい)=サルトリイバラ
別名:土茯苓 
性味/帰経:平・甘・淡/肝・胃
生薬としては、根茎を用い、清熱、解毒、袪風、または慢性の皮膚疾患、吹き出物などに用いられてきました。
昔、皮膚病になった人が山ごもりして山野草で薬草治療し、山から帰って来る=「山帰来」というところからこうよばれるとか。

2014年5月14日水曜日

黒糖蒸しパン




先日の料理講座で、皆さんに1ケずつお持ち帰りを・・・!と大奮闘。
こうくると、たかが蒸しパン、されど蒸しパン・・・でした(苦笑)。

蒸しパンには、ベーキングパウダーより重曹を多く使います。
そして、アルカリを中和するお酢を加え・・・)))。

シンプルな中にも結構調理科学が潜んでいるじゃありませんか!?



2014年5月13日火曜日

おかき


ふとしたきっかけで、閃いたおかき。
密かに某スパイス効かせています♪ 


何のスパイス?? Work-in-process 故、まだ秘密です。
知らないまま食べてもらって「な〜んだ?」とやるのが密かな楽しみなのです。

あー))) 揚げながら、かなりつまみ食いしてしまった・・・。

2014年5月10日土曜日

仏教と共に・・??

東洋文庫ミュージアム「仏教〜アジアをつなぐダイナミズム」にて

この前まで『仏の履歴書』という番組(NHK Eテレ)を面白く見ました。
文化文明の伝播を見ると、日本が "far east" (極東)であることをしみじみ感じます。
大陸の文化や食薬も、このダイナミズムの流れの中で海を渡ってきたのです。
いや、徐福伝説*しかり、実は食文化の伝導の方が先だったでしょう。
恐るべし、人間業です。

仏陀の姿(イメージ)も教えが変化しながら伝わってきたように、食薬の教えも多くの人を介して渡ってきたのですから、いろいろな変化があったかもしれないなあ・・・なーんて、思いを馳せながら、東洋文庫ミュージアムの特集展示を閲覧しました。



中国は秦の時代(2200年前)、 始皇帝の命により、不老不死の仙薬を求め、日本(縄文〜弥生時代)にやってきたとされる人物。司馬遷の『史記』(中国で最も古い歴史書)によると、秦に滅ぼされた斉の出身で、身分は方士、呪術、祈祷、医薬、占星術、天文学に通じた学者。徐福は、『平原広沢』得て、中国には戻らなかったとされており、その『平原広沢』が日本であり、日本にたどり着いた徐福は、農耕や製紙などの技術を伝え、発展の礎を築いたとも。実際徐福伝説は、日本全国各地に点在し、今も受け継がれている。伝説の人物という認識から史実の人物へと認識が変わり、今も研究が続けられている。





東洋文庫ミュージアム:http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/



2014年5月5日月曜日

はちまき・ちまき・あくまき


大きな釜が無くても・・・4時間という時間が無くても・・・作れました!
灰汁巻は、第二の故郷鹿児島の味。
この時期に食べずにいられようかぃ。
灰汁のアルカリで糯米が透き通るように変化します。黒糖きな粉でいただきます♪